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七月のなまけもの
七月のなまけもの

No.210

通勤時間が戻ったので、上橋菜穂子先生の『香君』をペーパーホワイトにダウンロードして読みました。
文庫本1巻の終わりから止まらなくて、ブワーーーーっと読んでしまった……。

思うところは沢山あるし、全てに満足したわけではないけれど、『獣の奏者』を読み終えた時のような充足感を覚えています。
上橋先生の作品は、大災厄のあとに必ず希望を残してくださる。
私も力及ばない凡庸な作家の一人ですが、そういう物語を生み出したいと常々模索しています。影響を受けて、一番近かったのは『アルテアの魔女』ですね。主人公エレは特殊能力を持っているし、ヒーローのインシオンの身軽な立ち回りは、『獣の奏者』のヒーロー、イアルになぞらえています。

オアー! 『アルファズル戦記』が終わったら、また何か大きいお話を書きたいな!

しかし、『鹿の王』が2014年でしたか……。えっそんなに……前!? と唖然としました。
上橋先生のご両親がはかなくなられ、先生ご自身も還暦を過ぎた、ということに、それは私ももう若くないわけだ……と、残り時間を想わずにはいられないですね。

日記,ひとりごと2025年,小説