home
book_2
chat
七月のなまけもの
七月のなまけもの

『七月のなまけもの』は

たつみ暁個人サイトならびに個人サークル名です。
ファンタジー小説中心に、現在まったり気まぐれに運営中。オフライン活動もしております。
作品のレーティングは特にしていませんが、作中で予告無しに暴力・流血表現が出て来たり、性的な描写をにおわせたりする場面があります。苦手な方はご注意を。
このサイトに掲載されている文章や画像の無断転載、引用、自作発言を固く禁じます。ヘッダーとアイコンのイラストはkit様画です。

イベント参加予定

+2026/09/13(日)文学フリマ大阪14(に-04)
+2026/10/31(土)~11/01(日)紙本祭8(オンライン/申込済)
+2026/11/08(日)文学フリマ東京43(申込済)
+2026/12/13(日)コミティア158(申込済)

お知らせ

✳2026/02/13、くるみ舎こはく文庫様より、いぬい真宵名義で新作ティーンズラブ中編小説『婚約破棄は違法です! ~追放された悪役令嬢は辺境の教会で恋に堕ちる~』が配信開始されました。(18歳未満の方はご遠慮ください)
・執筆活動履歴、受賞歴、商業作品履歴につきましては、こちらにあります。
・ものかきの仕事ご依頼、アンソロジー寄稿などは、こちらからご連絡くださると幸いです。得意分野は異世界ファンタジーで、哀しみや試練を乗り越えて未来に続くハッピーエンドが好きです。他ジャンルも全年齢向け、ティーンズラブ共に積極的に取り組みますので、是非ご相談ください。


・サイト名 七月のなまけもの
・管理人名 たつみ暁(タツミ アキラ)
・X @tatsumisn
・小説投稿サイト カクヨムエブリスタ小説家になろう
・同人誌通販 架空ストア様
・FANBOX pixivFANBOX
・問い合わせ こちらのフォームへ
・サイトURL https://tatsumi-sloth.club/

2026年9月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

#FF14 パッチ7.56ネタバレありのちょっとした話。

銀ダラで、新レンジジョブでコンポタに参加してくれそうな、ピンクのミコッテちゃん、名前が『ヴィスナ』で、ちょっと頭の中を過る影が。
そう……。『アルファズル戦記』イリス編のユリシスのグリフォンは、『ヴィスナ』………………。
ほかにも『ナグルファル』とか出てきて、FE聖魔の光石のリオンがチラつきました。

ま、まあ……14が命名規則しっかりしているし、これだけ広大な以上、なにかしらどこかでかぶるんですよね!!
ヴィスナちゃん、そばかすボクっ娘で可愛い……だが既にフラグを立てている……。
この状態で4ヶ月待つのかウゴゴゴゴ!!畳む

日記,ひとりごと2026年,ゲーム

そこそこ笑顔で人と話せるし、報連相とお礼は言ってるし、困ったことは自己発信できたから、復帰2週目としてはなんとか形になっているのではないだろうか……。
他人を気にしてないで、シフト全部こなしてゆくことだけ気にしていたい!

#生きる

日記,ひとりごと2026年

今週のケントゥリア

アアアアア……情報量が多すぎる!
ひとまず、ルミルにスパイ活動してたのが、無意識のラクリマちゃんじゃなかったのは良かったけど……良かった? ララワグさんがどんどん壊れてゆく……。どう転んでもララワグさんは、ディアナに『骨』と『内臓』を取られるか、このまま『最後の百年』?てのを発動させてラスボスかだよね。
至高き君も王妃も小物に見えてきた……。

アトリアちゃんとルカの純愛が哀しすぎる……。よくない考えしちゃうよね。ルカ、槍はあと三回? 最終回までこの先生きのこれるのか!?

あと、ザナ姉ちゃんが普通に強かったのビックリしたな!? あんなに沢山骨出せるんだ!?
ユリアンと戦った時は、本当に本気出せなかったんだな。「守る」が原動力で強くなる女性、かっこいい!畳む

日記,ひとりごと2026年,マンガ

『この大地の上で』08/21~08/30分まとめました。
最初はできるだけ期間ごとに、時雨とソフィアの視点を入れ換えようと思っていたんですが、んなことできなかったよ!!!!!
時雨でないと説明できないこと、ソフィアでないと説明できないことがあって、片方が長くなったりします。

前→721

08/21-要衝
 ソフィアには、後でフォローを入れとかないとな……と思いながら、ヴァイシャが作戦卓上に広げた、草原諸国の地図を皆で囲む。
「草原諸国はフェルガナ族を長にしているが、ラグナールへの最前線は、ニネヴェ族が担っていた。その要衝を奪われたことで、他の氏族もあっという間に崩れていった」
「じゃあ、逆を返せば、ニネヴェの領域を取り戻せば、草原諸国はラグナールを押し返せるか?」
「ああ」
 俺の推測に、ヴァイシャは力強く頷く。
「『元老院』を排除した今、高砂が檄を飛ばせば、ジャオウは従うだろ」
「武具の調達は任せな。伝手はある」
 エクセルとアナベラが、にっと笑った。

08/22-黄昏
「ぼ、ぼくは……」
 名指しされた高砂が、おろおろと狼狽える。
「安心しろよ。何もお前一人が全部やれってんじゃあない」
 エクセルは歯を見せて、俺のほうを向いた。
「ジャオウの『星の忍』にして、ホクナの嫡男。太守代理として後ろ楯になるには充分だ」
 ……やっぱり、そう来たか。ああ、来るよなあ。
「時雨」高砂がおずおず見上げてくる。「助けてくれますか?」
 そう問われて、否を唱えられる立場じゃないんだよなあ。
 覚悟を決めて、高砂の前にひざまずき、拳を胸に。
「『星の忍』の生き方に則り、ホクナの民を導く者として、ラグナールに黄昏をもたらしてみせましょう」

08/23-憑依
「では、詳しい作戦会議は明日に」
 ヴァイシャの一声で、その場は解散した。
 残った一人に、声をかける。
「すまない」
「ううん、だいじょぶ」
 いくら実の故郷を焼いたとはいえ、少しはゼノスに情もあるだろう。それでも、ソフィアは薄く笑って、ふるふる首を横に振る。
「それよりも、さっきの時雨、かっこよかった。なんか、憑依してる、みたいで」
「恭司様と細が後押ししてくれたのかもな」
 冗談めかして言うと、碧眼がじっと見上げてくる。凝視されると、なんだか落ち着かない。
「……あのね」
 一、二回躊躇って、ソフィアは言った。
「お願い、聞いてくれる?」

08/24-形骸
「故郷、行きたいな」
 ソフィアの言う『故郷』は、ラグナールじゃあない。生まれ故郷、エリオンの里だろう。
「だけど」
 思わず言い淀む。里はゼノスに焼かれたんだ。形骸も残っていないかもしれない。
 ソフィアもそれはわかりきっているのだろう。こくり、と頷いて続ける。
「でも、わたしの、はじまりを、知りたい。時雨が、ホクナへ、行ったように」
 そう言われたら、止める権利は俺には無い。自分のルーツを知ることは、前へ進む力になる。
「わかった。草原諸国を解放したらな」
 くしゃりと水色の髪を撫でると、ソフィアの表情がぱっと明るくなり、首に飛びつかれた。

08/25-露見
『元老院』が全員いなくなった。
 ホクナの戦士たちが「少しどついた」結果、恭司様の暗殺についてすべてを吐き出したのだ。
 企みが露見した結果、太守の跡取りを謀殺したこと、ジャオウ陥落時に太守を守らず我先に逃げ出したこと、その他諸々の罪で、自分たちが擁立した新太守の高砂に、処刑を言い渡されたのだ。
 まあ、びくつく彼女に「言ってやれ」と背中を押したのは、俺だが。
「反逆国のハイエナが!」
「呪われろ!」
 処刑場に引っ立てられてきた連中は、俺に恨み言を吐く。
『同じこと、返したるわ』
 ジャオウ語で、笑ってやった。
『せいぜい、奈落で苦しめ』

08/26-堕落
 エリオンの光が、儚く、消える。
「……ごめんなさい」
「貴女が謝ることではない」
 肩を落とす、わたしに、ヴァイシャは首を横に振った。
 彼女の許婚にして、裏切り者、クラナハの、妹。エコー。草原諸国が侵略された時、目を焼かれて、視力、失くした。
 彼女の難はそれだけじゃ、なくて。生まれつき、耳が、聴こえない。そこに見えないから、彼女は今、音も色も無い、暗闇の中。
 肩を落とすわたしの手を、エコーが取って、てのひらに、なにか書く。
 草原諸国の、言葉で。
『ありがとう、ごめんね』
 自堕落でも、なんでもない、こんなに頑張ってる子に、神様は、不平等だ。

#語彙トレ2026 08/27-鳶色
 エリオンの力、使っても。エコーの目を、治せなかった。
 あー……。細さんのこと、思い出しちゃうな。始祖種の癒しの力でも、助けられない人、いる。
 砦の屋上で、ひとり、落ち込んでると。
「草原諸国の夕方は、風邪引くぞ」
 ぱさり、と。ショールが頭から、かけられた。振り向けば、時雨と、もうひとり、鳶色の髪の男の子。
「姉上の言う通り、あなたのせいではありません。むしろ、エコーのために力を尽くしてくださり、ありがとうございます」
 姉上、ってことは、ヴァイシャの弟、か。
「ネルウァと申します。お見知りおきを」
 んー……なんか、違和感。
 彼女と似てない。

08/28-畏怖
「……ああ」
 わたしたちの疑念に、気づいた、のかな。ネルウァが、困った顔して、苦笑する。
「僕はフェルガナの血を引いていないのです。マアサルの翠黛の畏怖を越えてきた傭兵が、父に託した子です」
 マアサルの向こう、ってことは、ラグナールから来た傭兵? でも、あのひとは、傭兵がどこの出身でも、気にしてなかったから、どこの出身かは、わからないな。
「ですが、心は草原にあり、ヨレイアの草の風を愛している。出自に関係無く、姉上を支えたいと思っています」
 すごく、できた子だな。
「お前は強いな」
 同じような感想を、時雨もこぼす。
「俺も、そうでいないと」

08/29-擽る
「わっ」
 ネルウァが突然、変な声、出した。
「エ、エコー、やめ」
 いつの間にか、エコーがむすっとした顔して、こちょこちょ、ネルウァを擽ってる。
 やきもち? でも、エコーは見ることも聴くこともできない、はずで?
「す、すみません」
 ネルウァが困り果てた顔で、エコーの手を取ってやめさせる。
「エコーは、身近な人間や至近距離なら、気配と、何を言っているかを、感じ取る力があるんです」
「ああ、ギフテッド」
 後から来た、エクセルが、納得した様子で頷く。
「草原諸国にはけっこういるっていうからな」
 魔法とは、違う力、なのかな?

08/30-因果
「義兄上……いや、クラナハは、エコーを溺愛していました。姉上のことも、大切に想っていた。誰が見ても、相思相愛でした」
 エコーの肩に手を置いて、ネルウァは語る。エコーも不安げな気配を顔に宿して、ネルウァを見上げている。
「それが、フェルガナが陥ちたあの日に、彼が指揮する部隊の放った炎で、エコーは目を焼かれて。因果な巡り合わせです」
 つまり、兄の裏切りで、妹はぼろぼろになった。
「勝手なもんだな」
 時雨が、怒りを宿した声で、拳、握り締める。
「『元老院』と一緒だ」
「それを止めるために、お前が動くんだろ」
 エクセルが、時雨の肩を叩いた。
「気張れ、弟」

08/31-呪詛
 その頃、ラグナール首都エインゾア。

「陛下」
 クラナハは階の下に跪き、玉座に収まる男に頭を垂れていた。
「必ず、草原諸国を完全に焼き払い、陛下の憂いを断ってみせましょう」
 頬杖をついた男は、喉の奥で嗤ったようだった。
「裏切り者が、また裏切らないようにな」
 その言葉に、クラナハは唇を噛んで、己の左手を見下ろす。甲に血の色で刻まれた、おどろおどろしい刺青を。
「『ユミールの呪詛』に逆らえると思うなよ?」
「……は」
 隷属の証に、これを刻まれた。逆らえば、ヴァイシャやエコーたちにどんな危害が及ぶか。
 黙って離れるしか、無かったのだ。畳む


#アルファズル戦記
#この大地の上で

ひとりごと2026年,創作,小説

全然日記書いてなかった!!
来週の今頃は、インテックス大阪で文フリ開場待ちです。に-04『七月のなまけもの』です。
本は『雪が解けて春になる』異聞録で完結になるのと、委託と言う名の別名SS集が新刊で出ます。

あと、Cinq Sixさまのアクセサリ教室に通って、作品がたまってきたので、「これもキャライメージ!!」と持っていきます。
写真は以下格納!

20260906112407-admin.jpg
サイズバラバラの指環たち。先生の力をお借りして、1日で磨きました。

202609061124071-admin.jpg
これはワックスから作ったのではなく、貴和製作所さんのパーツから作った、たつみ村キャライメージ指環。10号と13号があります。

202609061124072-admin.jpg
シルバーとデンドリティックアゲートの指環『フィムブルヴェート』。黒き太陽と『霧』のイメージ。けっこう重いです。

202609061124073-admin.jpg
シルバーとアメジストの『フォルティス・オディウム』懐かしいな!
今でこそ紫はヒオウの瞳の色なんですが、これを作り始めたのは雪春を書く前だったので、FOの魔王の色イメージです。二年越しの大作になりました。畳む


本もアクセも、見に来てくださると嬉しいです!
よろしくお願いいたします!

日記,ひとりごと2026年,創作,イベント

#アルファズル戦記 Web公開25周年記念本、仮タイトルがほぼそのままタイトルになった、『アルファズルるぶ』作成中。

ほとんど設定説明だから、文章だけにするつもりだったんだけど、どこもかしこも中途半端に空白ができてしまうので、過去絵を引っ張り出し……まだ足りない……。
新規で着色までできないので、三枚はラフでいきます。あとはiPadの中を彷徨って掘り出してきた!!

日記,ひとりごと2026年,創作

2026年8月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

だいぶ元気にはなってきました。
ちょっと不安と先回りの悪い考えが強いけど、明日からまた環境が変わるので、元に戻していきたい!
困り事はちゃんと発信して対応してもらったから、2週間で安定させたい!

#生きる

日記,ひとりごと2026年

#生きる 気力が涸渇している。
生きるための書く気力が涸渇している。

あまりに落ち込みが酷いので隠します。

水族館のマグロのごとく、壁打ちでも書き続けてきてしまったので、「こいつは放っといても書くだろう」と思われてるのかもしれない。
けど、書きたいものを書くことと、発表したものを評価されないことは、やっぱり因果関係があって、読んだよ、面白かったよ、のいいねが無い状態が続くのは、無視されてる、評価されない、相手するに値しない、と思われてると思ってしまうわけで。

これを今までずっと壁打ちでも続けてきたけれど、プロになったことで承認欲求が強くなってしまったらしく、評価されないことに酷く傷つくようになってしまった。

書けなくなる時はしぬ時だと思っているので、思わずSNSで本音をボロってしまったし、朝から泣いている。
読んだよ、面白かったよ、のいいね1秒の価値ももらえないものを書いているのかと思うと、虚無感しか無くなるのです。畳む

ひとりごと2026年

今週のケントゥリア

すっかりダークファンタジーから、ダークファンタジーバトル漫画になりましたな!? ルカがラスボスみたいな容姿と能力使ってきて、これ、100人分の命を持つユリアンでも、「槍」に「命」の概念壊されたらそくしってこと? 敵対する羽目になった時が怖いな。その前にルカの寿命が来そうな気がするけど……。

ララワグさん、完全に壊れてるな……。情緒バカになったって増殖体に言われてるのは、冗談でもなんでもない。
この姿でうっかりユリアンたちの前に出たら、……シテ……コロシテ……状態では!?

あと、コメントにもあったけど、100話で2周年記念なのに、ティティだけ顔が見えないのが不吉なんですよ! 1周年の時の、みんな仲良し頼もしい味方! な絵から、1年で絶望が色々ありすぎて、こんなにハッピーな絵なのに、誰も生き残る気配がしないの、怖いよ!!

『空渡り』はルカに「命」を破壊されたっぽいけど、神の体の一部は、ララワグさんとディアナ、どっちに渡るのか……。
まさかここでティティなわけは……その2周年イラスト……? まさかね………………?畳む

日記,ひとりごと2026年,マンガ

#語彙トレ2026 『この大地の上で』08/11~08/20まとめを、遅ればせながらしました。
語彙トレで連載する前のゴタゴタを、やっと回収するターンでした。

前→716
次→727

08/11-摩擦
「『元老院』は、時雨が言ってた通り、タヌキジジイどもの巣窟だよ。ヴァイシャを完全になめくさってる。草原諸国とジャオウの摩擦で火が起きるのは、時間の問題だね」
 アナベラさんが、ため息ついて、お手上げ、ってばかりに、両手、掲げる。
 それから、光さん、エクセルと一緒に、時雨とわたしのこと、見た。
「治められるとしたら、あんたたちだよ。各国の重要人物が出てきたら、あのジジイどもも、黙らざるを得ない」
 やっぱり。そうなる、よね。
 ラグナール兵は、わたしの言うこと、聞かない、あのひとが、怖いから。
 でも、時雨と一緒に、草原諸国と交渉は、できるはず。

08/12-上古
「ジャオウとラグナール、草原諸国は、かつて約を交わしていた」
 半月寝っぱなしで、自分の身体、って感覚が、戻らないのかな。ふらふらしてる時雨に、エクセルが肩、貸して、立たせる。
「互いに不可侵であること。だが、いずれかが約を破った時は、残る勢力が手を組み立ち向かうこと。恭司様が言っていた」
「んな上古に、納得するかね? 特に『元老院』は、あんたを表舞台に出したくなさそうだけど」
 アナベラさんが、眉根、寄せるけど。
「納得させる」
 時雨は、きっぱりと言い切った。
『じさまどもにはもう、ご隠居いただく時じゃ』
 ジャオウ語で、にやりと、付け足して。

08/13-忘恩
 ソフィアに支えられ、砦の作戦室へ向かう。
「草原諸国は、ジャオウの鎖国に口を出さずにきた」
 ヴァイシャといったか。草原諸国の盟主は『元老院』に怯まず言い返しているようだ。
「それを無視して『ジャオウに従え』は、忘恩ではないか?」
『元老院』が言い返せずに言葉に詰まってるのがわかる。いい気味だ。
 お前らはこれから、全員、奈落送りにしてやる。恭司様と細、そして死んでいったジャオウとホクナの民全員の仇を、俺が取る。
『じさまども』
 作戦室に踏み込んだ俺は多分、鬼のような形相で笑っていただろう。
『お久しゅうございます』
 爺どもが、一斉に凍りついた。

08/14-萎む
『元「星の忍」もおるかたがたが、太守のおられんとこでジャオウの代表面して虚勢張るとは、皇本家への反逆と取れるが?』
「黙れ! 跡取りでありながらジャオウの体制に逆らおうとした馬鹿息子の飼い犬が!」
 ほら、少し煽れば本性を出す。じさまどもはそういう連中だった。見切れないで、細が恭司様を弑したと疑った自分を恥じる。
「時雨は、ジャオウの『星の忍』としても、ホクナの嫡男としても、太守様を守ろうと最後まで戦いました」
 ソフィアが『ティアナ皇女』の顔をして、凛と言い切る。
「その間、あなたがたは、何をしていましたか? ただ恐怖に萎んで、逃げていませんでしたか?」

08/15-豊穣
「だ、黙れ!」
 爺どものひとりが声を張り上げる。
「ジャオウの豊穣な聖地を狙ってきた、ホクナの腐れどもと、ラグナールの侵略者が、揃いも揃って!」
 そして奴は、自分達の背後で縮こまってた少女を振り返る。
「高砂様! ジャオウ新太守として、こやつらの斬首を命じてくだされ!」
「ぼ、ぼくは……」
 案の定、皇野高砂は縮こまって、しどもどしている。お飾りの太守だ。
「あなたは我々の意図を口にしていれば良いのです!」
 怒声に、高砂がびくりとすくみあがった時。
「高砂」
 落ち着き払った声が、作戦室に凛と響く。
 ああ。エクセルとアナベラが、やってくれたな?

08/16-静寂
「高砂、もう良いのです」
 高砂の母親は、穏やかに我が子に語りかける。
「『元老院』の首魁たる水原長音は、草原諸国の裏切り者、クラナハ・ニネヴェに殺られたんでしょ? 高砂より指揮権のある奴はいないはずだけど?」
 アナベラの挑発に、作戦室が静寂に包まれた。
 ソフィアが俺を見上げる。そうだな、今、やるしかない。
「誰のせいだとか、責任を押し付け合っている場合じゃあない。ゼノスに立ち向かう気概のある同志が、手を組む時だ」
 俺の言葉に、ヴァイシャが興味深そうに眉を跳ね上げる。
「お前は、この爺どもよりは、話が通じそうだな」
『元老院』はすっかり萎縮した。

08/17-錯覚
『元老院』の爺どもは、錯覚でも見ているかのように、揃ってぽかんと口を開けていた。そりゃそうだ。場の主導権をあっという間に持っていかれたんだから。
「ついでに、皇野の奥方が、証言してくれたぜ」
 エクセルが腕組みしてにやりと笑う。
「皇本恭司殿暗殺の真犯人について、旦那から聞いたとな」
 まじか!? 叫びそうになったところに。
「ハッタリ」
 光が小声で囁いた。
「でも、高砂の父君が、水原の尻尾を掴んで、幽閉されたのは事実。『元老院』を崩せる」
 思わず、にやりと笑ってしまうのを自覚する。
 ああ、恭司様、細。
 やっと、あなたたちを陥れた奴らを排除できる。

08/18-翠黛
『じさまどもには、もう大人しゅうしといてもらいましょうか』
 わざとジャオウ語で、とどめを刺す。意気消沈した『元老院』は、劾たちホクナの戦士たちに引っ立てられて、作戦室を出ていった。
「助かった」
 ヴァイシャが、薄い笑みを見せる。
「私では、あのくそ爺どもにやりこめられるところだった」
 そして、俺とソフィア、高砂、エクセル、アナベラと順に見渡して、笑みを消し、神妙な表情になる。
「ラグナールは、マアサルの翠黛を越えて、草原諸国を侵略してきた。その軍を率いていたのは、ラグナールに捕らわれ、行方不明になっていた、私の許婚、クラナハ・ニネヴェだ」

08/19-琥珀
 ヴァイシャは、琥珀色の瞳を憂鬱に曇らせ、語り続ける。
「何故、クラナハがラグナールについたかはわからない。だが、草原諸国の多くの氏族が滅びかけ、奴の妹のエコーも視力を失った。盟主氏族の嫡子といえど、私は各氏族すべての信頼を得ている訳ではない」
 俺と同じか年下だろうに、背負っているものが重すぎる。クラナハという男は、自分の許婚に苦労を押しつけてまで、ラグナールを大陸の覇者にしたいのか?
「わたしを、氏族を説得する、材料にできませんか」
 ソフィアが不意に言い出したので、ぎょっとして見下ろす。
「ラグナールへの盾として、わたしを、使ってください」

08/20-叙情
「わたしは、ティアナ・ラグナール。ゼノスの妹です」
 ソフィアが覚悟を決めて、草原諸国に償おうとしているのがわかる。
「やめ……」「無理をするものではない」
 俺が制止するより早く、ヴァイシャが首を横に振った。
「人質を取って反撃するなど、フェルガナの叙情詩にも乗せられぬ。むしろ、私から皆に助力を願いたいくらいだ」
「……あんた、めちゃくちゃ人間できてるな」
 思わず素直な感想がこぼれると、ヴァイシャが照れくさそうにはにかんだ。こういうところは年相応だな。
「あんまり持ち上げると、嫉妬する奴がいるぞ」
 エクセルに耳打ちされた。まずい。確かに視線を感じる。畳む


#アルファズル戦記
#この大地の上で

創作,小説