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七月のなまけもの
七月のなまけもの

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2025年2月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

#文フリ大阪 申し込みました! 何故か18日からだと勘違いしていて、青波さんに言われて慌てて申し込んできましたあっぶな!!
次の遠征いつだかもうわかんないとか言っといて、万博の間を縫って、ホテルも押さえました。

そしてアルファズル本編最終巻を! 出したい! 各方面に頭を下げました。がんばります!

日記,ひとりごと2025年,創作,イベント

3月末の俺の本を読め!5と、11月あたまの紙本祭7に申し込んで入金も済ませてきました。どちらもピクリエのオンラインイベントです。

今年はオフラインイベントに出ることが極端に少なくなり、折角無事に完結が見えてきた『アルファズル戦記』をお見せする場所が無いな~となったので、賑やかしに参加することにしました。
今年の目標のひとつは、「『できない』をすぐに言わない」、自戒は「マイナスを言うと言霊になると知れ」なので、もう少し前向きに生きたいと思います。

創作,イベント

2025年1月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

上橋菜穂子先生の『香君』、ハードカバーでは途中で止まってしまったのですが、文庫になっていたのでKindleで読もう~と購入したら、読んでいなかった範囲に入ったとたん、なんかちいかわみたいに震えながら夜更かしまでして読み進めてしまいました。
上橋先生がそんな単純な仕掛けのお話書かれるはずないじゃん! そりゃそうよ!! そう来るよ!! って頭を抱えています。これでまだハードカバー版上巻の中盤くらいなんですよ……どうなるの……。

前作『鹿の王』が、設定は大好きなはずなのに何故かあまり響かなかったのですが、なんでだろ……と考えた結果、たぶん……たぶーん……、私は上橋先生作品は女主人公のお話が好きなんですね。『獣の奏者』を読んで!! いやあの作品はアニメのイアルさんCV鈴村健一補正がものすごい入ってるけど!?

そうやって考えた時に、自作も女主人公のほうが多いよな……って振り返っています。男主人公もいるにはいるけど、どこかしらヒロイン属性を持っているし。
書きやすいのですかね……? 作家は経験した事しか書けないって言うからそれかとも思ったけど、その理論でいくと、私は人をころしたこと無いから、エレもシズナもエステルも書けないことになるし。

私は青春時代をガンガンで育った子供ですが、最初は少女漫画から入ったし、公募投稿に取り組む直前は少女小説をかなり読んでいましたし、やっぱり女子視点のほうが感情移入というか、共感というか、理解? がしやすいのかもしれません。

と言いつつ、アルファズルが終わったらまたダークファンタジーを一本書いてみたいのですが、素直に女主人公にするか、それともヒロイン属性を盛った男主人公にするかで悩んでいます。

ひとりごと2025年,創作

自分の創作方法を考えてみた。
思い返せばそもそも小学生の時から、既存の漫画の展開に腹を立てては、「わたしならこうする!!」ってパロディ漫画を描いていたので、「怒り」が原動力である私の創作理念は最初から確立されていたんですよね。

その後かなり長い間二次創作をしていて、一次創作も既存の作品をお手本にしていたので、「ゼロからイチを作る」では、厳密にはそうでなかったです。
今だから言えるけど、広義の『アルファズル戦記』を作っていた頃は、版権物のキャラを組み込んでいたし。とてもお見せできません。

本当のオリジナルなんてものはもう現代には存在しない、その中でどれだけ自分らしさを出すかの戦いだ、と思っているタイプなので、自分の作る話が何かとかぶることも、誰かの作る話が自分の何かとかぶることも、一応承知はしているつもりです。(意図的に真似されるとブチギレますが)(逆に、私がそうとは思ってなかった作品で「よろしいでしょうか……?」と恐る恐る許可を求められた時には、「そんなに恐縮しなくていいのよ!?」って驚きました)

何度も擦る通り、私が物語を書く時のきっかけは、既存作品に対しての「どうしてこうならなかった」の「怒り」が原動力であることが多いです。そこに好きと萌えを積み重ねて、「これが私のやり方だ!!」と叩き付けてきました。
なのでかなり長いこと、「まず私が楽しければいい。誰かの心に響くことがあれば幸いだ」と言い聞かせてきています。

ゼロではなく0.5くらいから話を作りますが、それを「面白かったです」と言ってもらえた時の嬉しさは、今もちゃんと心に残っています。
最近は怒ることに疲れて、どでかい爆弾を落とすことはだいぶ減ったと思いますが、これからも、自分が楽しくて、誰かの心に響く話を書いてゆきたいです。

……って言ってから、アルファズルはだいぶしんどい話じゃろ……って振り返りました。
ま、まあアルファズルは! 四半世紀前の私がストーリーライン引いてますから! リメイクで追加したどぎつい要素はそんなに……無い!(本当に???)

日記,ひとりごと2025年,創作

ちょっと去年挑戦して、箸にも棒にもかからなくてへちょってたことを、これではダメだ!! と再度立ち上がりました。
資料を整えてブンしてきました。
今年はやらずに後悔するより、やりきってダメだったとしても、「でも私は行動した」と胸を張れる年にしたいです。

ひとりごと2025年,創作

ついったで、リアクションの数に設定した文字数で文章を書く、というハッシュタグがあったので、便乗しました。
昨夜から今朝8時までの集計の結果、2580文字になりました。
「まあ数百文字やろ~」と思っていた私は思わず笑いました、ありがとうございます!

というわけで書きました。たつみ村名物こじらせ片思い野郎たちの「おまえがいうな」です。ネタバレ満載です。
タイトルが思い付かなかったので、「おまえがいうな」をタイトルにしようと思います。
ちょっとはみ出て2845文字、推敲しておりません! ご笑覧くださいませ!

#アルファズル戦記 #フォルティス・オディウム

「何を読んでいるんだ」
 息子を寝つかせてきたミサクは、ユージンが珍しくロッキングチェアに座り本と向かい合っているのを不思議に思って、声をかけた。普段は仕事に必要な医学書も読まない彼女だ。自分より長く生きており、『師匠から習ったことは全部ここ』と頭を指差して笑う彼女が文字を読むのは、本当に本当に珍しい。
「異国の英雄譚だよ」
 ユージンが顔を上げ、こちらを向いてチェアを揺らしながら本を掲げてみせる。革張りの表紙が暖炉の炎を受けて、赤茶に照らし出された。
「故郷を追われた大国の王女が、出自を知り、帝国支配に立ち向かうところから始まる物語だ」
「……ああ」
 意を得てミサクは顎に拳をやり頷く。
『アルファズル戦記』
 架空の大陸シャングリアを舞台にした戦記ものだ。親子二世代の物語は、壮大な戦いを経て完結している。ユージンが読んでいるのは、全五巻のうち第三巻、親世代の第一部が終わるところだ。
 ミサクが息子を寝つかせる為のおとぎ話のネタになるかと手をつけたのだが、あまりにも深刻な展開で死者も多く、新聞に載っていたレビューでは、『主人公の災難が可哀想すぎて読む手が止まってしまった。作者は鬼』とまで書かれていた。ただならぬ人生を歩んできたミサクには気にならなかったのだが、平凡な一般人には少々刺激が強いだろう。よって、息子に聞かせるのに脚色することもできなかった。
「今はどこまで読んだんだ?」
「んー」
 ミサクが問いかけると、ユージンはゆらゆらチェアを揺らし続けたまま答える。
「主人公が伝説の剣を手にしてドラゴンゾンビを倒すところまでだね」
 それで進度がわかる。だいぶ後半だ。主人公は天上に近い場所で顔も覚えていなかった母と対峙し、認められて、透明な刃の剣を手に入れる。そして仲間のもとへ戻るのだ。
「なあ」
 そこまで読んでいるならば、この話は通じるだろう。ミサクは煙草を一本くわえて火を点けると、ゆっくり吸い込んだ煙を吐き出して、ユージンに問いかけた。
「男女の友情は成立すると思うか?」
 姪であり主君である主人公を守り、二巻で命を落とした聖剣士と、主人公は再会するのだ。そこで彼は主人公に、旧友の女性への伝言を託す。
『見ていて危なっかしい。こちらへはまだ来るな』
 友人同士の激励ともとれる。だが、作者は別の意図を聖剣士の台詞に込めただろう。
 彼は、主人公の母親である女王に、忠誠心以上の感情を抱いていた。それゆえに、その女性とは、親友以上恋人未満の微妙な関係を保っていたのだ。
 流し読みしていたら、二人は友人同士だったとしか思わないだろう。しかしミサクは知っている。終盤で、女性が、心地好い関係に甘んじないで想いを伝えていれば良かったと後悔することを。
 三巻の後書きで、作者は、
「はじめは親友以上にするつもりは無かった。だが、彼らの間にたしかに友情以上の想いはあるだろうと思い、加筆した」
 と述懐している。
 男と女が二人いれば、やはり恋愛になってしまうのだろうか。
 自分と、目の前の女のように。
「さて、ね」
 だが、ユージンはころころ笑うと、本を持っていない方の手で指を振る。何を求める符丁かよくわかっているミサクは、煙草をもう一本取り出し、彼女に渡す。煙草をくわえた顔が近づき、ミサクの煙草から火をもらった一本が、ちりりと小さな音を立てながら煙をくゆらせた。
「アタシは物語の登場人物じゃないから、この二人の想いが友情か愛情かなんて、わかりゃしない」
 膝に置いた『アルファズル戦記』の表紙を指で弾いて、小さく笑う。
「でも、想い人がいながら他の女に近づくあたり、この男って、あんたそっくりじゃあないかい?」
 放たれた言葉に絶句した。たしかにミサクは、生死の知れない双子の姉を想い続けたまま、目の前のこの女を友情以上の対象として見ている。すがっているのだと、自分も彼女もわかっていながら続けている関係だ。
「だけどアタシは、あんたが甘えているだけだとは思わない」
 琥珀色の瞳が、真摯にミサクを射抜く。
「アタシも、アタシを頼ってくれるあんたに絆されてる。それにあの子もいる。アタシたちは、相方で、家族。それでいいじゃない」
 物語の中の人物に引きずられる必要は無いよ。
 そう付け加えて、ユージンは煙を深々と吸い込み、長い時間をかけて吐き出した。
 そこまで言われてしまっては仕方無い。ミサクは苦笑すると、煙草を灰皿に押し付けて火を消し、女の水色の髪に片方だけの手で触れる。
「これからもよろしく頼む、相棒」
 琥珀の瞳が丸くなり、それから細められる。
「こちらこそ」
 ユージンが煙草を口から離して、顔を近づける。
 煙の香りが混じり合った。

「何を読んでいるんだ?」
 行軍の狭間、砦で休息を取っている時、テュアンが珍しく本と向かい合っているのを見て、アルフレッドは声をかけた。暇さえあれば剣を振るう彼女らしくないので、本当に本当に珍しい。
「町で見かけてね。新しい趣味でも作ろうかと」
 古本市で掘り出したのだろう。古ぼけた表紙から、『フォルティス・オディウム』というタイトルが読み取れる。
 概要だけはアルフレッドも知っている。婚姻の日に魔王と勇者に分かたれた恋人たちが、困難に見舞われながらそれでも幸せを掴もうと足掻く、架空世界で繰り広げられる親子二世代の英雄譚だ。
 親世代の展開がかなり容赦無いらしく、
『クソ行政が腹立つ』
『しんどすぎて読むのが途中で止まりました』
 そんな感想を新聞で読んだ。
『子世代は仲良しで希望に向かうから諦めないで!』
 という前向きなのかよくわからない声もあった。
 そこに出てくる騎士の評価も真っ二つだ。双子の姉を愛し続けながらも、他の女にすがっている。
 同じように愛する人を失ったアルフレッドには、彼を批難する権利は無い。目の前の女性がいなければ、自分は十六年前のあの雪の日に、女王を救いに城へ戻って、犬死にしていただろうから。
 彼女が自分を繋ぎ止めてくれたおかげで、自分は今、姪が大陸解放の盟主として立つ姿を見ることができた。感謝してもしきれない。
『やっぱり、男女の友情は成り立たないんですね』
 そんな辛辣な感想が『フォルティス・オディウム』には寄せられていた。だが、アルフレッドはそれには眉根を寄せるのだ。
 目の前の女性には、たしかに友情以上の想いはある。だが、彼女に対する感情は、恋だなんだで片付けられる容易いものではない。
 彼女がいなくなったら、自分は、大切な人々を失った無念を晴らす原動力まで失くすだろう。それほどまでに、彼女を大切に想っている。
 それを言葉にするならば、『愛』だろうか。
「何だよ、じろじろ見て」
 テュアンが胡乱げな視線を向けている。
「いや」
 アルフレッドはひとつ咳払いをし、笑顔を作った。
「楽しい趣味になるといいな」
「嫌味か?」
「本音だよ」
 本当か? と呟きながら、彼女は物語の続きを読みにかかる。
 友情以上の想いは、全てが終わって、姪が女王の座を取り戻した後で伝えれば良い。今は戦いに全力を傾けよう。
 この先のことも露知らぬ彼は、そう自分に言い聞かせるのであった。畳む

創作

ついった鍵アカでエゴサをしていたら、9年前にもう、ずっと考えてたことを言っていたんですよね。

「アルファズル戦記リメイクのタイムリミットはサイト24周年だ」
と……。
何故そんな中途半端な年かと言うと、もう隠してないのでぶっちゃけてしまうと、今年がサイト24周年にして、私の人生のちょうど半分、なんとかかんとかサイトを維持してきた、節目の年なのです。

当時の私は、「リメイクを始めるタイムリミットが24周年」だったのでしょうが、このままいくと無事24周年に、リメイク本編最終巻を出せそうなんですよね。
キツキさんにも頼もしいお言葉をいただいたので、今から表紙が楽しみです。ちょっとした、採算度外視の仕込みもお願いしているので。

ここまで来ると、番外編も出したいな~ってなっております。今年は収録できそうな作品を少しずつ書いて、積み上げてゆけたらいいな~と思います。畳む

#アルファズル戦記

日記,ひとりごと2025年,創作