魔王は倒された。
でも、アタシには、あいつが生き返った理由が全然わかんなくて、ぽっかーんと口開けたまま呆けちゃうしか無かった。死んだ人間は生き返らない。それはどの世界でも当たり前の常識。
そんな間抜け面さらしてるアタシの前に、一人のちっちゃい女の子が現れた。長いピンクの髪を結って、気の強そうな赤い目をして、腕組みして偉そうにふんぞり返ってる。誰だこいつ、と思った途端、あいつに頭から抑え込まれてその場にひれ伏した。
で、完全に慌て切った様子であいつが言ったの。
「この方が、女神アリスタリア様だ!」
って。
戦巫女に力を与える創造の女神が、こんなちびっこだったなんて知って、アタシはもう呆然。後からやって来た戦巫女達も唖然としていた。
そんなアタシ達の驚きなんて他所に置いたかのように、女神様はすんごい気さくに、アタシ達の活躍を褒め称えた。
女神様が来られるなら、女神様がデア・セドルを倒せば良かった? うん、アタシ達もそう思ったから訊いたのよ。そうしたら、意外とまともな答えが返って来たの。
遠い昔には、女神様自ら悪の存在と戦った事があったんだって。でも、そのせいで世界は荒れ果てちゃって、女神様が地上に直接手を下す事はできなくなっちゃったんだってさ。それで選ばれたのが、戦巫女。
そしてアタシ達は、女神様の期待に見事に応えた訳だった。
デア・セドルを倒したアタシ達に、アリスタリアはご褒美をくれるって言い出した。願い事を何でもひとつ、かなえよう、って。
ところがアタシ以外の二人の戦巫女は、いらない、って言い出したのよ。魔王を倒したのはアタシだから、アタシの願いをみっつ、かなえてあげろって。良い仲間でしょ。今もそう思うよ。
それで、アタシは――