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昨日の #アルファズル戦記 番外編、青波さんに「クリスマスの寓話の感じがあり……」とお褒めの言葉をいただきました、ありがとうございます!
ブルスカあたりに書いたのですが、この物語の主人公ナジャのことを覚えていると、本編終盤にニヤッとする仕様になっております。というか、しました。
たぶん私は、長編の番外編については、本編あるいは設定に関係無いことは書いていない……と思います。
とか言いつつ、番外編や異聞録出身のキャラを本編準レギュラーに昇格させたり、原典で一行で終わらせた出番のキャラに物語を与えたりしています。逆にリメイクにあたって、消えたり死期が変わったキャラもいますが……。
大長編は大変だけどわりと楽しくやっております。
本編が終わった後に、番外編集を出したいと思っているのですが、やるならもう今から書きためておかないと、再来年の11月に間に合わないんですよね! あくまで裏設定を埋めるための追加要素なので、無理せずいきます。
ブルスカあたりに書いたのですが、この物語の主人公ナジャのことを覚えていると、本編終盤にニヤッとする仕様になっております。というか、しました。
たぶん私は、長編の番外編については、本編あるいは設定に関係無いことは書いていない……と思います。
とか言いつつ、番外編や異聞録出身のキャラを本編準レギュラーに昇格させたり、原典で一行で終わらせた出番のキャラに物語を与えたりしています。逆にリメイクにあたって、消えたり死期が変わったキャラもいますが……。
大長編は大変だけどわりと楽しくやっております。
本編が終わった後に、番外編集を出したいと思っているのですが、やるならもう今から書きためておかないと、再来年の11月に間に合わないんですよね! あくまで裏設定を埋めるための追加要素なので、無理せずいきます。
今日は #アルファズル戦記 第一部主人公エステルの誕生日です。
エステルの誕生日と言うことはアルフォンスの誕生日でもあるのですが、「何か書こう!」って思いついたのが昨日だったので、エステル関係で番外編を書くのが精一杯でした!
というわけで、久々に突貫で書いた番外編です。第一部終了後の時間軸なので、ネタバレにお気をつけください。
『アルファズル戦記』番外編『あなたが生まれた聖なる日に』
グランディア王国が王都アガートラムの城下街は活気に満ちていた。
帝国を打ち倒し、魔王教団の野望を打ち破って、正当な王族として華々しく帰還した王女が王位に就いて初の、彼女の誕生日が来たのだ。
『優女王』と呼ばれた母親にあやかり『勇女王』の二つ名を戴いた彼女の施政は、穏やかかつ堅実であり、民が彼女を真なる君主として認めるのにそう時間は要らなかった。
(でも、オレ達には届かない)
華やぐ表通りの喧騒から裏通りに入った、古い家屋の庇の下で、ナジャは唇を噛み締めて拳を握り込む。その中には、東の大陸ノルンでしか採れないという翡翠を抱いた銀製のペンダントがあった。
祝祭に浮かれた貴族から金品を頂戴するのは簡単だ。これも先程、金髪の騎士に護衛された、フード付きマントを羽織った貴族の女の首から滑り落ちたのを、二人に気づかれないようにさっと拾い上げたのだ。
手癖の悪さには自信がある。ナジャはそうして生きてきたのだから。
ナジャは孤児だ。十五年前の『勇女王』の誕生日と同じ日の夜、雪が降る中、孤児院の前に置き去りにされた篭の中で泣いていた。
恐怖政治の帝国支配下でも、城下の福祉はかろうじて息をしていた。孤児院のマザーは、篭の中の赤子を暖めてミルクを飲ませ、ナジャと名付けて、聖王神ヨシュアに赤子の健やかなる成長を祈った。
だが、善意は悪意に簡単に踏みにじられる。
孤児院のシスターに目を付けた悪徳貴族が、執拗なアプローチの末、シスターが靡かないとわかるや、マザーにあらぬ反逆罪を被せた。
マザーは帝国兵の剣で血の海に沈み、シスターは絹を裂くような悲鳴をあげながら連れ去られた。孤児院の子供達は散り散りに逃げて、逃げて。気づけばナジャは裏通りの貧民街で一人きりになっていた。
生きる為に、ごみを漁って残飯を食べた。太陽を仰げないような真似も沢山した。その間、帝国は民を虐げるだけで、弱者は排除されろとばかりに、顧みてくれる事は無かった。
『勇女王』の治世になっても、貧民街は変わらなかった。暗い目をした行き場の無い連中が、日々を過ごす為に後ろ暗い事を何でもした。
(オレは、奇跡なんて信じない)
このペンダント程度の盗みなど、軽いものだ。表通りの質屋に持ち込めば簡単に足がつく。裏通りの闇鑑定士に鑑てもらえば、年を越せるくらいの金にはなるだろう。顔を上げた時。
「あの、すみません」
声をかけてくる女性の存在に、ナジャは不覚にもびくうっと身をすくませてしまった。振り向けば、ペンダントの主である女性だろう。フードからこぼれる水色がかった銀髪が、いつかマザーが話してくれた氷の精霊を思い起こさせる。瞳はペンダントが抱くのと同じ翡翠色だ。
「そのペンダントを拾ってくださったのですね、ありがとうございます」
女性はふんわりと微笑んで歩み寄ってくる。馬鹿だ。ナジャは相手に見えない程度に、嘲りに顔を歪めた。やはり貴族のお姫様は常識知らずだ。上手いこと言いくるめて連れていこう。闇鑑定士は、『物』だけでなく、『人』も買い取ってくれるのだから。この美しさは良い値がつくに違いない。
ペンダントを返す振りをして、女性に近づこうとしたナジャだったが、不意に首筋に触れた冷たい殺意に、凍ったように足を止めた。
「動くな」
迂闊だった。この女性はお一人様ではなかったではないか。
視線だけ向ける。いつの間にナジャの背後を取ったのか、金髪の騎士が、蒼い瞳を冷たく細めて白銀の刃をナジャの首に当てていた。少しでも不審な動きをすれば、ナジャの頭と胴体は永遠に泣き別れるだろう。
「俺はこいつほど呑気でも親切でもない。こいつに楯突く奴を許しはしない」
ぶわっ、と。背中に冷や汗が吹き出て伝ってゆく。騎士の言葉に込められた怒りに、ナジャはこの男女の関係と、自分が手を出してはいけないものに触れてしまった落ち度を察した。
しかし。
「待って、クレテス。剣は仕舞ってください」
女性は先程までのぽやぽやした印象とは打って変わって、凛とした声で騎士に呼び掛けた。
ナジャは愕然としてしまう。自分でも知っている。王婿の名はクレテス・シュタイナーという事を。その彼が、持ち物に手出しをされて怒りを露にする程の女性についているとしたら。それに、銀髪は竜の血を引く証。
それらが弾き出す答えは。
「『勇女王』……!?」
その呟きに、女性は少し困ったように眉を垂れて、人差し指を唇に当てる。それが答えだ。まさか女王が自分の為の祝祭に、お忍びで来ていたとは。
「クレテス」
女王エステル・レフィア・フォン・グランディアが騎士に再度呼び掛ける。女王騎士はまだ納得がいかない様子ながらも、剣を鞘に戻した。
それを見届けた女王が、再度ゆっくりとナジャに歩み寄ってきて、手を差し出す。
「申し訳ないのですが、返していただけますか? 貴方にはただの生活の糧でしょうが、私にとっては思い出の品なのです」
女王ならもっと豪華な首飾りを身に付けられるだろうに、高価な石とはいえ、随分と質素なペンダントを身に付けるものだ。ナジャは不思議に思いながら、女王の手にしゃらりとペンダントを託した。
「ありがとうございます」
女王は嬉しそうに微笑み、ペンダントをつけ直す。そんなに喜ばしい価値があるものか、と疑問を抱き、ナジャは思い出した。孤児院にいた頃、マザーに折り紙の首飾りを贈ったら、それはそれは嬉しそうに首にかけてくれた事を。
『ナジャの優しさに、聖王神の祝福がありますように』
祝福など無かった。小さな幸せはより大きな欲望に呑み込まれた。
だが、今。
この女王の幸福そうな笑みを見て、苛立ちより羨望がナジャの心の中で先立つ。どうしたら、そんな顔を出来る場所へ行けるだろうか、と。
「私は」
ナジャを思考の輪から引き出すように、女王が真正面から向き合って口を開いた。
「女王として、まだまだ未熟です。こうして手の届かない、救えていない人々が目の前にいても、全てを掬い上げる事が出来ません」
だから、と、細い手が差し伸べられる。
「まずはあなたが、手助けしてくれませんか? あなたには、この裏通りの人々と繋がりがあると見ました。そして、私の落とし物に気付く鋭さ、身の隠し方。それらを磨けば、私の大きな支えとなってくれるのではないかと期待します」
ナジャは最早ぽかんと口を開けて立ち尽くすしか無かった。初対面のこそ泥を、捕まえるでも咎めるでもなく、自分の懐刀として引き込もうというのだ。流石勇気の『勇女王』だ。
「観念したほうが良いぞ」
背後で騎士が呆れ気味の溜め息をつきながら、がりがりと頭をかく。
「こいつはこうと決めたら絶対に曲げないからな。首輪を着けてでもお前を連れ帰る気が満々だ」
伴侶がそう言うのだから、最早逃げ場は潰されただろう。ナジャはがっくりと肩を落としたが、逡巡は数秒だった。
「じゃあ、約束してくれ」
顔を上げて、女王を見つめ返す。
「オレ達みたいな子供をもう生み出さない国にしてくれると。弱者が強者に踏みにじられない国にしてくれると」
「力の限り、善処します」
必ず、とは女王は言わなかった。だが、安請け合いをされるよりは余程真摯な言葉だ。ナジャは差し出されていた手を、強く握り返した。
「そろそろ城に戻るぞ」騎士が声をかけてくる。「クラリス達が気付かないはずが無い。今頃城は大騒ぎだ」
「そうですね」
女王がくすりと笑い、身を翻す。騎士が自然にその隣に寄り添い、ナジャは二人の後ろを着いてゆく。
すると不意に、頬に冷たい感触が当たったので、顔を上げた。宵の口、女王生誕を祝うイルミネーションに、雪が降ってくる。
雪は嫌いだった。自分が捨てられたという夜の証だから。だが今、これから仕える事になる人物と同じ誕生日かもしれないと思うと、雪空を見上げる胸に温かな火が灯る。
これからは、今日を誇りに思えるだろうか。
期待と不安の入り交じった感情を抱えたまま、ナジャは大通りをゆくのであった。
エステル女王治世のグランディア王国に、ナジャという名の騎士や兵士、文官は存在しない。
ただ、吟遊詩人が謳う異聞の中に、グランディア王しか素顔を知らない、密偵の中の密偵の物語がある。
代々『メディスタ』の名を受け継ぐ、グランディア王の懐刀のいつかの代に、真名をナジャという、男か女かすらわからない者が就いていた事があるのだと。
しかしながら、真偽の程は歴史の闇に埋もれて、決して知られる事は無いのであった。畳む
#番外編小説
エステルの誕生日と言うことはアルフォンスの誕生日でもあるのですが、「何か書こう!」って思いついたのが昨日だったので、エステル関係で番外編を書くのが精一杯でした!
というわけで、久々に突貫で書いた番外編です。第一部終了後の時間軸なので、ネタバレにお気をつけください。
『アルファズル戦記』番外編『あなたが生まれた聖なる日に』
グランディア王国が王都アガートラムの城下街は活気に満ちていた。
帝国を打ち倒し、魔王教団の野望を打ち破って、正当な王族として華々しく帰還した王女が王位に就いて初の、彼女の誕生日が来たのだ。
『優女王』と呼ばれた母親にあやかり『勇女王』の二つ名を戴いた彼女の施政は、穏やかかつ堅実であり、民が彼女を真なる君主として認めるのにそう時間は要らなかった。
(でも、オレ達には届かない)
華やぐ表通りの喧騒から裏通りに入った、古い家屋の庇の下で、ナジャは唇を噛み締めて拳を握り込む。その中には、東の大陸ノルンでしか採れないという翡翠を抱いた銀製のペンダントがあった。
祝祭に浮かれた貴族から金品を頂戴するのは簡単だ。これも先程、金髪の騎士に護衛された、フード付きマントを羽織った貴族の女の首から滑り落ちたのを、二人に気づかれないようにさっと拾い上げたのだ。
手癖の悪さには自信がある。ナジャはそうして生きてきたのだから。
ナジャは孤児だ。十五年前の『勇女王』の誕生日と同じ日の夜、雪が降る中、孤児院の前に置き去りにされた篭の中で泣いていた。
恐怖政治の帝国支配下でも、城下の福祉はかろうじて息をしていた。孤児院のマザーは、篭の中の赤子を暖めてミルクを飲ませ、ナジャと名付けて、聖王神ヨシュアに赤子の健やかなる成長を祈った。
だが、善意は悪意に簡単に踏みにじられる。
孤児院のシスターに目を付けた悪徳貴族が、執拗なアプローチの末、シスターが靡かないとわかるや、マザーにあらぬ反逆罪を被せた。
マザーは帝国兵の剣で血の海に沈み、シスターは絹を裂くような悲鳴をあげながら連れ去られた。孤児院の子供達は散り散りに逃げて、逃げて。気づけばナジャは裏通りの貧民街で一人きりになっていた。
生きる為に、ごみを漁って残飯を食べた。太陽を仰げないような真似も沢山した。その間、帝国は民を虐げるだけで、弱者は排除されろとばかりに、顧みてくれる事は無かった。
『勇女王』の治世になっても、貧民街は変わらなかった。暗い目をした行き場の無い連中が、日々を過ごす為に後ろ暗い事を何でもした。
(オレは、奇跡なんて信じない)
このペンダント程度の盗みなど、軽いものだ。表通りの質屋に持ち込めば簡単に足がつく。裏通りの闇鑑定士に鑑てもらえば、年を越せるくらいの金にはなるだろう。顔を上げた時。
「あの、すみません」
声をかけてくる女性の存在に、ナジャは不覚にもびくうっと身をすくませてしまった。振り向けば、ペンダントの主である女性だろう。フードからこぼれる水色がかった銀髪が、いつかマザーが話してくれた氷の精霊を思い起こさせる。瞳はペンダントが抱くのと同じ翡翠色だ。
「そのペンダントを拾ってくださったのですね、ありがとうございます」
女性はふんわりと微笑んで歩み寄ってくる。馬鹿だ。ナジャは相手に見えない程度に、嘲りに顔を歪めた。やはり貴族のお姫様は常識知らずだ。上手いこと言いくるめて連れていこう。闇鑑定士は、『物』だけでなく、『人』も買い取ってくれるのだから。この美しさは良い値がつくに違いない。
ペンダントを返す振りをして、女性に近づこうとしたナジャだったが、不意に首筋に触れた冷たい殺意に、凍ったように足を止めた。
「動くな」
迂闊だった。この女性はお一人様ではなかったではないか。
視線だけ向ける。いつの間にナジャの背後を取ったのか、金髪の騎士が、蒼い瞳を冷たく細めて白銀の刃をナジャの首に当てていた。少しでも不審な動きをすれば、ナジャの頭と胴体は永遠に泣き別れるだろう。
「俺はこいつほど呑気でも親切でもない。こいつに楯突く奴を許しはしない」
ぶわっ、と。背中に冷や汗が吹き出て伝ってゆく。騎士の言葉に込められた怒りに、ナジャはこの男女の関係と、自分が手を出してはいけないものに触れてしまった落ち度を察した。
しかし。
「待って、クレテス。剣は仕舞ってください」
女性は先程までのぽやぽやした印象とは打って変わって、凛とした声で騎士に呼び掛けた。
ナジャは愕然としてしまう。自分でも知っている。王婿の名はクレテス・シュタイナーという事を。その彼が、持ち物に手出しをされて怒りを露にする程の女性についているとしたら。それに、銀髪は竜の血を引く証。
それらが弾き出す答えは。
「『勇女王』……!?」
その呟きに、女性は少し困ったように眉を垂れて、人差し指を唇に当てる。それが答えだ。まさか女王が自分の為の祝祭に、お忍びで来ていたとは。
「クレテス」
女王エステル・レフィア・フォン・グランディアが騎士に再度呼び掛ける。女王騎士はまだ納得がいかない様子ながらも、剣を鞘に戻した。
それを見届けた女王が、再度ゆっくりとナジャに歩み寄ってきて、手を差し出す。
「申し訳ないのですが、返していただけますか? 貴方にはただの生活の糧でしょうが、私にとっては思い出の品なのです」
女王ならもっと豪華な首飾りを身に付けられるだろうに、高価な石とはいえ、随分と質素なペンダントを身に付けるものだ。ナジャは不思議に思いながら、女王の手にしゃらりとペンダントを託した。
「ありがとうございます」
女王は嬉しそうに微笑み、ペンダントをつけ直す。そんなに喜ばしい価値があるものか、と疑問を抱き、ナジャは思い出した。孤児院にいた頃、マザーに折り紙の首飾りを贈ったら、それはそれは嬉しそうに首にかけてくれた事を。
『ナジャの優しさに、聖王神の祝福がありますように』
祝福など無かった。小さな幸せはより大きな欲望に呑み込まれた。
だが、今。
この女王の幸福そうな笑みを見て、苛立ちより羨望がナジャの心の中で先立つ。どうしたら、そんな顔を出来る場所へ行けるだろうか、と。
「私は」
ナジャを思考の輪から引き出すように、女王が真正面から向き合って口を開いた。
「女王として、まだまだ未熟です。こうして手の届かない、救えていない人々が目の前にいても、全てを掬い上げる事が出来ません」
だから、と、細い手が差し伸べられる。
「まずはあなたが、手助けしてくれませんか? あなたには、この裏通りの人々と繋がりがあると見ました。そして、私の落とし物に気付く鋭さ、身の隠し方。それらを磨けば、私の大きな支えとなってくれるのではないかと期待します」
ナジャは最早ぽかんと口を開けて立ち尽くすしか無かった。初対面のこそ泥を、捕まえるでも咎めるでもなく、自分の懐刀として引き込もうというのだ。流石勇気の『勇女王』だ。
「観念したほうが良いぞ」
背後で騎士が呆れ気味の溜め息をつきながら、がりがりと頭をかく。
「こいつはこうと決めたら絶対に曲げないからな。首輪を着けてでもお前を連れ帰る気が満々だ」
伴侶がそう言うのだから、最早逃げ場は潰されただろう。ナジャはがっくりと肩を落としたが、逡巡は数秒だった。
「じゃあ、約束してくれ」
顔を上げて、女王を見つめ返す。
「オレ達みたいな子供をもう生み出さない国にしてくれると。弱者が強者に踏みにじられない国にしてくれると」
「力の限り、善処します」
必ず、とは女王は言わなかった。だが、安請け合いをされるよりは余程真摯な言葉だ。ナジャは差し出されていた手を、強く握り返した。
「そろそろ城に戻るぞ」騎士が声をかけてくる。「クラリス達が気付かないはずが無い。今頃城は大騒ぎだ」
「そうですね」
女王がくすりと笑い、身を翻す。騎士が自然にその隣に寄り添い、ナジャは二人の後ろを着いてゆく。
すると不意に、頬に冷たい感触が当たったので、顔を上げた。宵の口、女王生誕を祝うイルミネーションに、雪が降ってくる。
雪は嫌いだった。自分が捨てられたという夜の証だから。だが今、これから仕える事になる人物と同じ誕生日かもしれないと思うと、雪空を見上げる胸に温かな火が灯る。
これからは、今日を誇りに思えるだろうか。
期待と不安の入り交じった感情を抱えたまま、ナジャは大通りをゆくのであった。
エステル女王治世のグランディア王国に、ナジャという名の騎士や兵士、文官は存在しない。
ただ、吟遊詩人が謳う異聞の中に、グランディア王しか素顔を知らない、密偵の中の密偵の物語がある。
代々『メディスタ』の名を受け継ぐ、グランディア王の懐刀のいつかの代に、真名をナジャという、男か女かすらわからない者が就いていた事があるのだと。
しかしながら、真偽の程は歴史の闇に埋もれて、決して知られる事は無いのであった。畳む
#番外編小説
今日は『アルファズル戦記』第一部後半から登場した、重要キャラクターのひとり、クラリス・フェイミンについて語りたいと思います。
一応ネタバレなので、畳みます。
もとをただせば広義の『アルファズル戦記』第四部(イリス異世界召喚編)を作っていた時に、
「イリスの守役の騎士」とだけ設定して放っておいたキャラでした。
古いファイアーエムブレムをプレイしていた方には通じると思いますが、所謂ジェイガンポジションです。(成長率の低い序盤お助けキャラ)
それがクレテス編を作る時に、クレテスにも、エステル編のアルフレッドのような助言役がついていた方がいい、ただアルフレッドとは明確な差別化をした方がいい、なら戦う力を持たない軍師に徹しよう、という考えが浮かびました。
その時、イリス編のクラリスの事を思い出し、彼女が若い頃クレテスにそばづいていたなら、「恩人の娘を守る」という強い動機が生まれるな、と、クレテスのはとこ(当時は従兄妹ではなかった)として、軍師クラリス16歳が爆誕しました。
当時はシミュレーションRPGツクールでアルファズル戦記を作っており、エステル編とクレテス編はだいぶここで話を詰めました。
クラリスとピュラが将来夫婦になることも勢いで決めましたが、当時はまだ本編中が初対面でした。(ピュラが聖王教会の聖剣士であることを隠してクレテスに近づいた)
その中で、クラリスが騎士になることを決めるシーンがあったのですが、なんかけっこういいこと言ってたし、ピュラともいいかんじになっていたのですが、今すぐに本文が出せないのが惜しいです。
そしてリメイク第一部。
後半はクレテス編を混ぜる、と決めた時点で、クラリスとピュラはセットで登場する、イリス編での年齢を合わせるために、という設定のもとに、軍師クラリス13歳が降臨しました。
クレテスとケヒトに朗らかに接して、エステルとラケが内心穏やかでなかったのは、原典でクラリスの初恋がクレテスだった名残です。
ピュラとも最初から両片想いになり、原典では一段落くらいで撃破されていたゼイルとセルデの兄妹にも、物語を与えました。特にセルデのことは、イリス編になってもクラリスの心に残っている描写が今後にあります。
大切な人達の娘を守る。
その為に己の知力と武力を使い、時に冷徹になり、時に迷う。
原典でだいぶ年頃のお嬢さんと頭の回る軍師を反復横跳びしていた少女は、リメイクでも大人になりました。
イリスを「姫様」と呼ぶ辺りは、王位継承者としてはまだまた未熟だと思っているのでしょうが、その認識が変わってゆく姿も見守ってやってくださいませ。
あ、ちなみに数値的な話をすると、「クラリスの成長率は上がっています」。
聖魔の光石のゼトとか、ユニコーンオーバーロードのジョセフみたいに、最後まで戦えるようになっています。畳む
#アルファズル戦記
一応ネタバレなので、畳みます。
もとをただせば広義の『アルファズル戦記』第四部(イリス異世界召喚編)を作っていた時に、
「イリスの守役の騎士」とだけ設定して放っておいたキャラでした。
古いファイアーエムブレムをプレイしていた方には通じると思いますが、所謂ジェイガンポジションです。(成長率の低い序盤お助けキャラ)
それがクレテス編を作る時に、クレテスにも、エステル編のアルフレッドのような助言役がついていた方がいい、ただアルフレッドとは明確な差別化をした方がいい、なら戦う力を持たない軍師に徹しよう、という考えが浮かびました。
その時、イリス編のクラリスの事を思い出し、彼女が若い頃クレテスにそばづいていたなら、「恩人の娘を守る」という強い動機が生まれるな、と、クレテスのはとこ(当時は従兄妹ではなかった)として、軍師クラリス16歳が爆誕しました。
当時はシミュレーションRPGツクールでアルファズル戦記を作っており、エステル編とクレテス編はだいぶここで話を詰めました。
クラリスとピュラが将来夫婦になることも勢いで決めましたが、当時はまだ本編中が初対面でした。(ピュラが聖王教会の聖剣士であることを隠してクレテスに近づいた)
その中で、クラリスが騎士になることを決めるシーンがあったのですが、なんかけっこういいこと言ってたし、ピュラともいいかんじになっていたのですが、今すぐに本文が出せないのが惜しいです。
そしてリメイク第一部。
後半はクレテス編を混ぜる、と決めた時点で、クラリスとピュラはセットで登場する、イリス編での年齢を合わせるために、という設定のもとに、軍師クラリス13歳が降臨しました。
クレテスとケヒトに朗らかに接して、エステルとラケが内心穏やかでなかったのは、原典でクラリスの初恋がクレテスだった名残です。
ピュラとも最初から両片想いになり、原典では一段落くらいで撃破されていたゼイルとセルデの兄妹にも、物語を与えました。特にセルデのことは、イリス編になってもクラリスの心に残っている描写が今後にあります。
大切な人達の娘を守る。
その為に己の知力と武力を使い、時に冷徹になり、時に迷う。
原典でだいぶ年頃のお嬢さんと頭の回る軍師を反復横跳びしていた少女は、リメイクでも大人になりました。
イリスを「姫様」と呼ぶ辺りは、王位継承者としてはまだまた未熟だと思っているのでしょうが、その認識が変わってゆく姿も見守ってやってくださいませ。
あ、ちなみに数値的な話をすると、「クラリスの成長率は上がっています」。
聖魔の光石のゼトとか、ユニコーンオーバーロードのジョセフみたいに、最後まで戦えるようになっています。畳む
#アルファズル戦記
始まったはいいけどあまり話をしていない、『アルファズル戦記』第二部について、とりとめのない話をしようと思います。
例によってネタバレを含みますので、畳みますね。
イリス編は元々(広義のアルファズル戦記)では第四部と第四部外伝の位置付けでした。
異世界に召喚されるクロスオーバー的な物語が第四部で、現在第二部になっている部分が外伝でした。
肝心なとこ外伝にしないの平成の珍獣!!
で、第四部の設定を書き出している頃は、アッシュはいませんでしたし、他のヒーロー候補がやはりユリシスとイリスのお相手の座を奪い合っていました。(しかも彼もユリシスも、しぼうルートがあるという、中2を引きずった私が好きそうな設定)
第四部を考え始めた頃は、シャングリア大陸が舞台ではなかったので、親世代の事はほとんど考えていませんでしたし、クレテスの生死もマジで気にしていませんでした。
それがー……いつからかな……エステル編を第一部にするって決めた時かな、今のイリス編の下地が敷かれ、アッシュの登場と、クレテスが亡くなっていることが確定しました。
いや、私も自分の好きな作品で、続編で前作キャラが不幸になったりしんだり、カップルが破局したりするのほんと嫌ですよ! がんだむ種とかいう作品に対する私のバチギレ度合いは皆様ご存知の通りかと!
劇場版で20年越しに浄化されましたが、やっぱり今もDestinyは観られませんもん……物凄い勢いで感情が曇る……。
そんな珍獣が前作メインカプの片割れがしんでいる、という状態を作ったの、中2引きずっていたんですねえ……。
しかもこれはWebでは来年の春頃公開のエピソードになると思いますが、第一部で喜んでくださった方をドン底に叩き落とす展開が待っています。もう充分ドン底やろ、って言われそうですが、物理本の裏表紙折り返しを見ると、私がkitさんに依頼した仕込みが見られます。該当箇所に来た時に覚えてたら、ここでこっそり公開しますかね……。(99%忘れるフラグ)
「しんどくて途中で読むの止まりました」って、フォルティス・オディウム上巻の時に言われたのは、もう笑い話なんですが、イリス編もしばらくしんどいのが続きます。それをなんじゃウラー!という勢いではね飛ばすイリス達の物語にお付き合いくださると幸いです。
……クラリスの話もしようと思ったのですが、だいぶ長くなっちゃったので、後日個別に記事を立てます。彼女もそれなりに複雑な作られ方をした、お気に入りキャラなので。畳む
#アルファズル戦記
例によってネタバレを含みますので、畳みますね。
イリス編は元々(広義のアルファズル戦記)では第四部と第四部外伝の位置付けでした。
異世界に召喚されるクロスオーバー的な物語が第四部で、現在第二部になっている部分が外伝でした。
肝心なとこ外伝にしないの平成の珍獣!!
で、第四部の設定を書き出している頃は、アッシュはいませんでしたし、他のヒーロー候補がやはりユリシスとイリスのお相手の座を奪い合っていました。(しかも彼もユリシスも、しぼうルートがあるという、中2を引きずった私が好きそうな設定)
第四部を考え始めた頃は、シャングリア大陸が舞台ではなかったので、親世代の事はほとんど考えていませんでしたし、クレテスの生死もマジで気にしていませんでした。
それがー……いつからかな……エステル編を第一部にするって決めた時かな、今のイリス編の下地が敷かれ、アッシュの登場と、クレテスが亡くなっていることが確定しました。
いや、私も自分の好きな作品で、続編で前作キャラが不幸になったりしんだり、カップルが破局したりするのほんと嫌ですよ! がんだむ種とかいう作品に対する私のバチギレ度合いは皆様ご存知の通りかと!
劇場版で20年越しに浄化されましたが、やっぱり今もDestinyは観られませんもん……物凄い勢いで感情が曇る……。
そんな珍獣が前作メインカプの片割れがしんでいる、という状態を作ったの、中2引きずっていたんですねえ……。
しかもこれはWebでは来年の春頃公開のエピソードになると思いますが、第一部で喜んでくださった方をドン底に叩き落とす展開が待っています。もう充分ドン底やろ、って言われそうですが、物理本の裏表紙折り返しを見ると、私がkitさんに依頼した仕込みが見られます。該当箇所に来た時に覚えてたら、ここでこっそり公開しますかね……。(99%忘れるフラグ)
「しんどくて途中で読むの止まりました」って、フォルティス・オディウム上巻の時に言われたのは、もう笑い話なんですが、イリス編もしばらくしんどいのが続きます。それをなんじゃウラー!という勢いではね飛ばすイリス達の物語にお付き合いくださると幸いです。
……クラリスの話もしようと思ったのですが、だいぶ長くなっちゃったので、後日個別に記事を立てます。彼女もそれなりに複雑な作られ方をした、お気に入りキャラなので。畳む
#アルファズル戦記
2024年11月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
昨日がこのサイト『七月のなまけもの』23周年であり、『アルファズル戦記』原典を公開してから23年でした。
本当は当日にヴァーーーっと語りたかったのですが、スマホの機種変更に半日取られて気力が切れていたので、今日振り返ります。
アルファズル第二部のネタバレにも触れますので、ネタバレ避ける派のかたはご注意くださいませ。
それは2000年のある日。
今はなき某コーヒーショップで、チーズケーキとカフェオレをたしなみながら友人と話していた、当時パソコンを持っていなかった私は彼女に力説しました。
「パソコン買ってもホームページなんかやらないよ!」
そのー……数ヵ月後です。同じ友人に言いました。
「ホームページの作り方教えてほしいんだけどさ……」
華麗なる手のひら返しでした。
その数年前から、ノートにキャラクターと簡単な設定、能力値を書き出し、大きな世界観を膨らませていました。
最初にかいたのは、エステルの母親ミスティが主人公の物語。
広義の『アルファズル戦記』第一部、第二部は、ミスティの物語でした。
エステルの物語が第三部として描かれ始めたのは、たしか1998~99年。ファイナルファンタジー7のネタノートにキャラを描いていたのを覚えています。
『アルファズル戦記』の下地には、ファイアーエムブレムとスーパーロボット大戦と幻想水滸伝があります。特にFEはわかるかたにはバレバレです。
まだ設定段階の頃は、他作品とのクロスオーバーをしたりしていました。
でも、設定ばかり書いてなかなか本文が無いまま数年。
「これはミスティ編は書けない。このままでは一生書けない」
と思った私は、エステル編を第一部として、『アルファズル戦記』をワープロに打ち込み始めました。
当時は第二部としてクレテス編があり、イリス編が第三部でした。
原典連載中にガンダムSEEDに触れ、Destinyでブチギレをかました私は、
「お姫様と英雄は幸せになるんだよォ!!」
とヤケクソになり、第三部を書き上げたものです。
若くて拙すぎるけれど、萌えと怒りと好きと勢いを詰め込んで、一応完結させました。
が、1年経つか経たないかのうちに、何故かすごい恥ずかしくなって、原典を引っ込めていました。
それから数年。色々な作品(特に『アルテアの魔女』)を書いた私は、
「……不完全燃焼だ」
とアルファズルを振り返りました。
今の筆力ならどうなるか。あの頃描き切れなかったことを書けるのではないか。
そう思って2014年頃に、『アルファズル戦記』リメイク計画が始動しました。
原典の第二部を要素だけ抜き出して第一部と統合し、第三部を第二部として、二部構成に。
群像劇と言いながらあまりにも多すぎるキャラを、除外したり出番を減らしたり。ラヴェルとかモリガンとかノクリスとか、うっかり番外編から本編に輸入されたキャラもいますが……。
そんなこんなで、2021年にリメイク版『アルファズル戦記』第一部は、物理本Web版ともにスタートしました。
そして昨日、第二部イリス編の始まりです。
クレテスが亡くなっていて、その謎を解くために旅立った先で、母親さえ届かなかった存在に立ち向かうことになるイリスの運命は、原典と変わりません。第1章でユリシスがヒーローか?と思わせて、メインヒーローのアッシュが後からしれっと登場します。
「お姫様と英雄は以下略ゥ!!」
その信念は変わりません。それを貫きます。
ただ、ただひとつ。私は平成の若かった私に反逆しました。
「ハッピーエンドってのは、こうやるんだ!!」
を、過去の私に叩きつける為に、原典と多少異なるエンディングを目指しております。
物理本4巻でもう既にミスが3ヶ所見つかって、何回推敲したんだよお前え!って両手で顔を覆いながら崩れ落ちたいのですが、めげずに最後までやり通したいと思います。いえ、やります。
『アルファズル戦記』は私のオンライン活動原点にして、現在の完成形です。
「エステルとクレテス好きです! リメイク待ってます!」
と何度も言ってくださった友達。
表紙の話を2012年頃に持ちかけていて、正式に頼んだら快諾してくださったkitさん。
リメイク版を読んでくださっているかたがた。
皆様のおかげで、時折曇ることもありながら、私はリメイク版『アルファズル戦記』にエンドマークを打つまで走り続けたいと思います。いえ、やりきります。
何卒、よろしくお願いいたします!!畳む
#アルファズル戦記
本当は当日にヴァーーーっと語りたかったのですが、スマホの機種変更に半日取られて気力が切れていたので、今日振り返ります。
アルファズル第二部のネタバレにも触れますので、ネタバレ避ける派のかたはご注意くださいませ。
それは2000年のある日。
今はなき某コーヒーショップで、チーズケーキとカフェオレをたしなみながら友人と話していた、当時パソコンを持っていなかった私は彼女に力説しました。
「パソコン買ってもホームページなんかやらないよ!」
そのー……数ヵ月後です。同じ友人に言いました。
「ホームページの作り方教えてほしいんだけどさ……」
華麗なる手のひら返しでした。
その数年前から、ノートにキャラクターと簡単な設定、能力値を書き出し、大きな世界観を膨らませていました。
最初にかいたのは、エステルの母親ミスティが主人公の物語。
広義の『アルファズル戦記』第一部、第二部は、ミスティの物語でした。
エステルの物語が第三部として描かれ始めたのは、たしか1998~99年。ファイナルファンタジー7のネタノートにキャラを描いていたのを覚えています。
『アルファズル戦記』の下地には、ファイアーエムブレムとスーパーロボット大戦と幻想水滸伝があります。特にFEはわかるかたにはバレバレです。
まだ設定段階の頃は、他作品とのクロスオーバーをしたりしていました。
でも、設定ばかり書いてなかなか本文が無いまま数年。
「これはミスティ編は書けない。このままでは一生書けない」
と思った私は、エステル編を第一部として、『アルファズル戦記』をワープロに打ち込み始めました。
当時は第二部としてクレテス編があり、イリス編が第三部でした。
原典連載中にガンダムSEEDに触れ、Destinyでブチギレをかました私は、
「お姫様と英雄は幸せになるんだよォ!!」
とヤケクソになり、第三部を書き上げたものです。
若くて拙すぎるけれど、萌えと怒りと好きと勢いを詰め込んで、一応完結させました。
が、1年経つか経たないかのうちに、何故かすごい恥ずかしくなって、原典を引っ込めていました。
それから数年。色々な作品(特に『アルテアの魔女』)を書いた私は、
「……不完全燃焼だ」
とアルファズルを振り返りました。
今の筆力ならどうなるか。あの頃描き切れなかったことを書けるのではないか。
そう思って2014年頃に、『アルファズル戦記』リメイク計画が始動しました。
原典の第二部を要素だけ抜き出して第一部と統合し、第三部を第二部として、二部構成に。
群像劇と言いながらあまりにも多すぎるキャラを、除外したり出番を減らしたり。ラヴェルとかモリガンとかノクリスとか、うっかり番外編から本編に輸入されたキャラもいますが……。
そんなこんなで、2021年にリメイク版『アルファズル戦記』第一部は、物理本Web版ともにスタートしました。
そして昨日、第二部イリス編の始まりです。
クレテスが亡くなっていて、その謎を解くために旅立った先で、母親さえ届かなかった存在に立ち向かうことになるイリスの運命は、原典と変わりません。第1章でユリシスがヒーローか?と思わせて、メインヒーローのアッシュが後からしれっと登場します。
「お姫様と英雄は以下略ゥ!!」
その信念は変わりません。それを貫きます。
ただ、ただひとつ。私は平成の若かった私に反逆しました。
「ハッピーエンドってのは、こうやるんだ!!」
を、過去の私に叩きつける為に、原典と多少異なるエンディングを目指しております。
物理本4巻でもう既にミスが3ヶ所見つかって、何回推敲したんだよお前え!って両手で顔を覆いながら崩れ落ちたいのですが、めげずに最後までやり通したいと思います。いえ、やります。
『アルファズル戦記』は私のオンライン活動原点にして、現在の完成形です。
「エステルとクレテス好きです! リメイク待ってます!」
と何度も言ってくださった友達。
表紙の話を2012年頃に持ちかけていて、正式に頼んだら快諾してくださったkitさん。
リメイク版を読んでくださっているかたがた。
皆様のおかげで、時折曇ることもありながら、私はリメイク版『アルファズル戦記』にエンドマークを打つまで走り続けたいと思います。いえ、やりきります。
何卒、よろしくお願いいたします!!畳む
#アルファズル戦記
#アルファズル戦記 4巻範囲で確実に誤字ってて、文章は覚えてるんだけど、それが何章のどこか、すっぽぬけたんですよね……。
原典の頃なら前後の台詞まで覚えてたのに、本当に……これが老いたということ……。
追記
読み返しました1章3!!
明日までに直さないといけない範囲じゃん!!
原典の頃なら前後の台詞まで覚えてたのに、本当に……これが老いたということ……。
追記
読み返しました1章3!!
明日までに直さないといけない範囲じゃん!!
#アルファズル戦記 第二部第1章を、なろうカクヨムエブリスタに仕込んできました。
これを! 4章まで一気にやるの! 無理!(大の字)
文章は物理本データからコピペだけど、ルビの《》直して、複数話用意して、公開日を計算して仕込む×3!! 無理!!(じたばた)
……とアダルトチルドレン全開にするのはまあ落ち着いて。
明後日11/28(サイト23周年)午前0時から始まります。その後は毎週日曜日午前0時に更新されます。
原典をご存知のかたは知っていると思いますが、最初からフルスロットルで突き落としにかかります。初見のかた、よろしくお願いいたします!(?)
これを! 4章まで一気にやるの! 無理!(大の字)
文章は物理本データからコピペだけど、ルビの《》直して、複数話用意して、公開日を計算して仕込む×3!! 無理!!(じたばた)
……とアダルトチルドレン全開にするのはまあ落ち着いて。
明後日11/28(サイト23周年)午前0時から始まります。その後は毎週日曜日午前0時に更新されます。
原典をご存知のかたは知っていると思いますが、最初からフルスロットルで突き落としにかかります。初見のかた、よろしくお願いいたします!(?)
備忘録
#アルファズル戦記 第二部を各投稿サイトに仕込むこと
#アルファズル戦記 第二部を各投稿サイトに仕込むこと
「アルファズル戦記リメイクのタイムリミットはサイト24周年だ」
と……。
何故そんな中途半端な年かと言うと、もう隠してないのでぶっちゃけてしまうと、今年がサイト24周年にして、私の人生のちょうど半分、なんとかかんとかサイトを維持してきた、節目の年なのです。
当時の私は、「リメイクを始めるタイムリミットが24周年」だったのでしょうが、このままいくと無事24周年に、リメイク本編最終巻を出せそうなんですよね。
キツキさんにも頼もしいお言葉をいただいたので、今から表紙が楽しみです。ちょっとした、採算度外視の仕込みもお願いしているので。
ここまで来ると、番外編も出したいな~ってなっております。今年は収録できそうな作品を少しずつ書いて、積み上げてゆけたらいいな~と思います。畳む
#アルファズル戦記